
泉菜で働く人を、一名だけ探しています。
Recruit 2027
入社は、2027年の春。
半年かけて、お互いを確かめてから。
僕は、この会社を
継がなかった側の人間です。
書いているのは、
継がなかった弟です。
こんにちは。泉菜株式会社の奥山健太郎といいます。取締役と、社内の映像・デザインの部門をやっています。
今回募集するのは一名だけです。入社は来年の春。なぜこんなに早く出すかというと、何回か会って、畑に来てもらって、忙しくなる前に何日か一緒に働いてみて、お互いに「合うな」と確かめてから決めたいからです。人数を埋めたくて出している募集ではありません。
僕は山形を出て、県外で映像の仕事を7年やって、今は横浜に住んでいます。月に一度、新庄に帰ります。会社を継いだのは兄の新太郎です。
だから僕には「農業っていいですよ」という書き方はできません。毎日畑に立っているわけではないので、現場を語る資格もあまりない。それでも僕がこの文章を書いているのは、これを読む人の何人かが、たぶん昔の僕と同じことを迷っていると思うからです。地元に戻るかどうか。戻って何をやるか。戻ったら、何かを諦めることになるんじゃないか。

一度出て、それでも
戻ることにしました。
まだ小さい。
でも、止まってはいない。
山形県新庄市泉田で野菜をつくっている農業生産法人です。里芋は、初代である父が長い時間をかけて選んで残してきたものを、今もそのまま引き継いでつくっています。煮ても崩れにくい芋です。ネギは面積がいちばん大きく、会社の量を支えている作物。ほうれん草はハウスなので、冬も動きます。
会社は10期を終えたところです。正直に書くと、まだ儲かっている会社ではありません。売る力がついてきたのはここ数年で、今はその途中です。大きくて安定した会社で働きたい人には、うちは向いていません。

ただ、止まっている会社でもありません。この2〜3年でやったことです。
- 自社のネット通販を立ち上げて、お客さんに直接売るようにした
- ふるさと納税に出品することにした
- 銀座のアンテナショップに里芋を卸すことが決まった
- 東北農政局との意見交換に呼ばれた
- 社内に、撮影とデザインをやる部門をつくった
つくって出して終わり、ではなく、どこに・いくらで・誰に売るかを自分たちで決める会社に変えている最中です。
入口は作業員。
探しているのは、右腕です。
畑での作業、収穫、選別、袋詰め、出荷。機械にも乗ってもらいます。最初の1年はここを覚えてもらいます。農業の経験は問いません。
ただ、探しているのは作業員ではありません。2〜3年で現場を任せられる人。人に段取りを出す側、天気を見て今日やることを決める側、新しく入った人に教える側に回ってほしい。
今、その役割をやれる人がいません。だから兄は、売る仕事に時間を使いたくても現場から離れられない。ここが今のうちの一番の詰まりです。人を増やしたいのではなく、兄が現場を任せて外に出られる状態をつくりたい。それがこの募集の理由です。
人数あわせではなく、
現場を任せる一名を。

ここからは、
しんどい話をします。
先に書いておきます。
新庄は、日本でも雪の多い場所です。冬は雪かきから始まる日があります。
里芋の収穫は8月から10月。夏の暑さの中で、泥から掘って、洗って、選別する作業です。ネギは10月から12月、寒くなっていく時期に収穫と調製が続きます。調製は地味で単調で、ずっと立ち仕事です。農業をやったことがある人なら、ネギと聞いた時点で分かると思います。夏のハウスの中は暑いです。
それから、天気に予定を壊されます。休みのつもりだった日が仕事になることも、その逆もあります。
ここまで読んで「思ったよりきついな」と感じたなら、その感覚は正しいです。
- 売れる理由に関われるうちは直接売っているので、自分がつくったものが、誰に、いくらで届いたかが見えます。数字も隠していません。
- やりたいと言えば、大体やらせてもらえる会社が小さくて人も設備も足りていないので、手を挙げた人のところに仕事が集まります。逆に言うと、待っている人には何も起きません。
- 父が残した芋を引き継げる初代が自分で選んで、残してきたものです。これを絶やさずに次に渡すのは、けっこう重い仕事だと思っています。
- 自分の仕事が形に残る社内に撮影とデザインの部門があるので、現場は日常的に撮られます。名前が外に出るのが嫌でなければ、かなり珍しい環境だと思います。
- 2〜3年で、自分の判断で畑を動かす側になれる同じ年数でそこまで行ける農業法人は、そんなに多くないはずです。

ここは、はっきり書きます。
田舎で暮らしたい、自然の中で働きたい、という気持ちだけの人。
畑は自然ですが、仕事は自然ではありません。段取りと体力と、去年より少し良くすることを毎年続ける根気の話です。
農業を勉強したい人。
学校ではないので、教える体制は整っていません。うちが探しているのは、学びたい人ではなく、任される側になりたい人です。
言われたことだけをやりたい人。
手順書の整った会社ではありません。決まった通りに動きたい人には、たぶん不親切な職場です。
逆に、今まったく違う業界にいて農業の経験がゼロでも、まったく構いません。身体を使う仕事をしてきた人なら、入口はそんなに高くないはずです。
「何を教えて
もらえますか」
面接で聞かれるだろうな、と思っている質問があります。「どんなことを教えてもらえますか」「研修はありますか」です。
正直に言うと、この質問から入る人は、たぶんうちでは伸びません。
教えられることは教えます。ただ、この仕事でいちばん大事なことは、誰かが教えてくれる形をしていません。同じ畑を毎日見ていて、去年と何が違うかに自分で気づけるかどうか。それだけです。用意された機会を待っている人には、同じ畑が毎日同じに見え続けます。
自分で見つけられる人にとっては、うちは相当いい場所だと思います。会社が小さいので、気づいたことをその週に試せるからです。
この募集は、
兄から出た話です。
「人を採りたい」と、兄が言い出しました。弟から見た兄のことを、少しだけ書いておきます。
兄は、うまいことを言う人ではありません。ありがとう、とか、助かった、とか、そういうことをあまり口に出さないタイプです。最初のうちは、物足りなく感じるかもしれません。
ただ、誰がどれだけやったかは、ちゃんと見ています。見ていない人には見えないところまで見ています。そこは、弟として長く見てきたので保証します。
一緒に働く人には、そこだけは先に伝えておきたいと思いました。

いきなり入社を
決めてもらうつもりは
ありません。
途中でお互いに「違うな」と思ったら、そこで終わりで大丈夫です。気まずくなりません。無理に入ってもらっても続かなければお互いに損なので、そこは正直にやりましょう。
年末年始に新庄へ帰省する予定がある方は、その時に畑を見てもらうのがいちばん早いです。連絡ください。
まず、話す
オンラインでも、現地でも。応募の前の相談でも構いません。
畑を見に来る
実際の現場を見てから考えてください。冬の新庄も見てほしいです。
何日か働いてみる
忙しくなる前に、短期で。お互いに確かめる期間です。
2027年4月 入社
双方「いける」となったら、正式に。
- 職種
- 農業スタッフ(入社2〜3年で現場責任者を担っていただくことを想定)
- 人数
- 1名
- 入社時期
- 2027年4月(相談可)
- 雇用形態
- 正社員(試用期間あり)
- 勤務地
- 山形県新庄市泉田 および周辺の圃場
- 勤務時間・休日
- 確定次第、このページに掲載します(繁忙期・農閑期で変動があります)
- 給与
- 確定次第、このページに掲載します(経験・前職を考慮します)
- 必要な免許
- 普通自動車免許(AT限定可/要相談)
- 経験
- 不問
条件面は現在詰めているところです。決まっていないことを書かない方針のため、確定した項目から順に載せます。気になる点は面談で率直に聞いてください。
応募は、履歴書と一緒に、下の7つを書いて送ってください。書式は自由です。手書きでも、メールの本文に直接書いてもらっても構いません。
- 直近3年で、いちばん時間を使ったこと(仕事以外でも構いません)
- 今の仕事で「これは自分がやった」と言えること
- 最近、自分から誰かに提案したこと(通っても、通らなくても)
- 好きな食べ物と、その理由
- 5年後、どうなっていたいか
- 新庄・最上とのつながり(出身/家族/友人/特にない)
- 連絡先(電話・メール/あれば Instagram か LINE)
うまく書こうとしなくて大丈夫です。作業のスキルは見ていません。見ているのは、続けられる人か、任せられる人か、うちの現場と合うか、の3つだけです。

畑は、いつでも
見に来てください。
まずは、お互いのことを
話しましょう。
この文章は、途中でわざと厳しいことを書きました。一名しか採らないので、たくさんの応募より、ここまで読んで「自分のことかもしれない」と思った人と、ちゃんと話したいからです。
応募書類の送り先(メール・郵送)は、公開時にここに掲載します。
〒996-0091 山形県新庄市大字泉田字泉田359番地 泉菜株式会社 採用担当